お知らせ

株式会社神戸製鋼所による腐食試験における不適切行為について


平成30年3月6日

公益財団法人原子力環境整備促進・資金管理センター


株式会社神戸製鋼所による腐食試験における不適切行為について


株式会社神戸製鋼所及び同社グループ会社による不適切行為に関し、同社の外部調査委員会が調査した結果、公益財団法人原子力環境整備促進・資金管理センター(以下「原環センター」という。)が株式会社神戸製鋼所(以下「神鋼」という。)に発注した腐食試験において不適切行為が確認されました。

原環センターでは、平成24年から28年度までの資源エネルギー庁からの委託調査において、該当する腐食試験に関わるものが含まれていることを確認しま した。

神鋼からの報告によると、腐食試験の不適切行為があったデータは、ジルカロイ、チタン、炭素鋼の腐食速度を定量するための水溶液中での水素発生量測定試験データや、試験後の試験体表面分析データ等とのことです。これまでに原環センターが資源エネルギー庁へ提出した事業報告書のうち、修正が必要な事業報告書は以下のとおりです。


・    平成24年度「地層処分技術調査等事業 TRU廃棄物処分技術 ヨウ素・炭素処理・処分技術高度化開発」
      報告書(第3分冊)-放射化金属廃棄物中のC-14の放出挙動評価-
・    平成24年度「地層処分技術調査等事業 TRU廃棄物処分技術 ヨウ素・炭素処理・処分技術高度化開発」
      平成19年度~平成24年度の取りまとめ報告書
・    平成25年度「地層処分技術調査等事業 TRU廃棄物処理・処分技術高度化開発」
      報告書(第2分冊)-炭素14長期放出挙動評価-
・    平成26年度「地層処分技術調査等事業 TRU廃棄物処理・処分技術高度化開発」
      報告書(第2分冊)-炭素14長期放出挙動評価-
・    平成27年度「地層処分技術調査等事業 TRU廃棄物処理・処分技術高度化開発」
      報告書(第2分冊)-炭素14長期放出挙動評価-
・    平成28年度「地層処分技術調査等事業 TRU廃棄物処理・処分技術高度化開発」
      報告書(第2分冊)-炭素14長期放出挙動評価-
・    平成24年度「地層処分技術調査等事業 高レベル放射性廃棄物処分関連 処分システム工学要素技術高度化開発」
      報告書(第2分冊)-人工バリア品質評価技術の開発-(1/2)
・    平成24年度「地層処分技術調査等事業 高レベル放射性廃棄物処分関連:処分システム工学要素技術高度化開発
      遠隔操作技術高度化開発 人工バリア品質評価技術の開発 モニタリング技術の開発」
      平成19年度~平成24年度の取りまとめ報告書
・    平成25年度「地層処分技術調査等事業 処分システム工学確証技術開発」
      報告書(第1分冊)-人工バリア品質/健全性評価手法の構築- オーバーパック
・    平成27年度「地層処分技術調査等事業 処分システム工学確証技術開発」
      報告書(第1分冊)-人工バリア品質/健全性評価手法の構築- オーバーパック
・    平成28年度「地層処分技術調査等事業 処分システム工学確証技術開発」
      報告書(第1分冊)-人工バリア品質/健全性評価手法の構築- オーバーパック


原環センターでは、神鋼からの報告に基づいて、不適切行為の影響範囲を特定しており、不適切なデータを削除するなどの報告書の修正、再試験の実施、再試験結果の報告書への反映等、必要な措置を講じて参ります。
なお、今回不適切行為のあった試験は、より耐久性の高い材料の開発や、より実態に近い環境での金属の腐食データの抽出などを行うものであり、地層処分の技術的な成立性に影響するものではありません。


以上