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フィンランド フィンランド
○中央の行政官向けのセミナー
○新聞などの論壇への寄稿
EIA ニュースレターは、自治体に処分事業内容や
EIA手続のことを知らせるために発行されるようになっ
たものです。文面を分かりやすくして多くの人々の理
解促進を図るだけでなく、EIA への参加を促すことも
ねらって作られています。
ポシヴァ社は地元の住民に、より多くの意見を出し
てもらうために展示会やワーキンググループ会合を企
画・開催しています。こうした会合では、ブレーンストー
ミング(自由討論)やその他の手法を活用して、参加
者の意見等を集める取り組みが行われました。
◎国民意識と住民意識(主な世論調査結果)
環境影響評価(EIA)のなかで行われた「住民の
生活条件と全般的な幸福さへの影響評価」におい
て、処分場立地を受け入れに対する地元住民の意識
調査が行われています。1999 年のはじめに、処分場
の 4 つの候補地の自治体の居住者の 10%を無作為
に抽出して、電話による聞き取り調査が行われました。
原子力発電所が存在するエウラヨキとロヴィーサの
2 つの自治体では、賛成が約 60%前後でしたが、クー
モとアーネコスキの 2 つの自治体では、反対が 60%前
後という結果でした。
また EIA 報告書の中では、住民の持つ不安やリス
クをどうとらえているか、原子力技術に対する意識、
風評被害等さまざまな問題についての社会調査が行
われています。下の表はそうした調査の中から、処分
プロジェクトによる影響についての地元住民の意見を
評価した結果として示されているものです。
エウラヨキ
クーモ
ロヴィーサ
アーネコスキ
59 32 10
36 54 10
62 29 9
32 61 7
0% 20% 40% 60% 80% 100%
認める 認めない わかりません
質問:「安全規制当局による詳細調査と安全評価の結果、
あなたが居住する自治体が放射性廃棄物の最終処分地と
して安全であることが判明した場合に、あなたの自治体
内にフィンランド国内で発生した放射性廃棄物を定置す
ることを受け入れますか?」
1997 年の EIA 協議時に発行されたニュースレター
(ポシヴァ社 EIA 報告書 1999 より引用)
地元住民の意識調査
(ポシヴァ社 EIA 報告書 1999 より引用)
安全性への懸念とその結果(地域のイ
メージ、特性、快適さへの影響)
直接的、間接的経済効果/自治体の発
展への処分事業の貢献
計画策定と意思決定プロセスに関わ
る、問題/対立
エウラヨキ 小 小 小
クーモ 大 大 大
ロヴィーサ 大/小
※
大/小
※
大/小 ※
アーネコスキ 大 小 大
地元住民が考える処分プロジェクトが与える影響の大きさ
(ポシヴァ社 EIA 報告書 1999 より引用)
※ロヴィーサでは両極端の意見が見られました。