放射性廃棄物の処分について

なぜ地層処分なのか?他に方法はないのか?

 高レベル放射性廃棄物の処分方法については、これまで各国及び国際機関において、以下のように様々な可能性が比較検討されてきたが、現在は、最も好ましい方策としては、地層処分が国際的に共通の考え方になっている。

各処分方法の比較

処分方式 概要 評価
宇宙処分 ロケットにより宇宙空間へ処分 ロケット発射の信頼性の問題、宇宙技術を有する比較的少数の国しか実施できないことから、不適切。
氷床処分 南極大陸などの氷床に処分 南極条約により禁止となっていること、大きな氷床の地球物理学的特性等に関する情報が限られていることから、不適切。
海洋底処分 海上から海洋底中に処分 ロンドン条約により禁止されていることから、不適切。
超長期管理 地表において超長期にわたり管理 将来の世代にまでも廃棄物監視の負担を負わせることになるので、不適切。
地層処分 数百メートルより深い地層中に埋設 安定な地層中に閉じこめることが、他の方法と比較して最も問題点が少なく、好ましい方法である。
(総合エネルギー調査会 原子力部会中間報告「高レベル放射性廃棄物処分事業の制度化のあり方」平成11年3月 より)

高レベル放射性廃棄物の処分方法

(経済産業省資源エネルギー庁パンフレット「高レベル放射性廃棄物の処分について」平成13年より)

 なお、現在、分離変換技術1)が将来技術として研究されているが、これが実用化されたとしても、長半減期核種の一部の低減はできるものの、地層処分の必要性を変えるものではないと考えられている。

1)平成6年に策定された原子力長計では、「核種分離・消滅処理技術」と称していた。従来の名称に賛否両論があることを踏まえ、本技術の名称を検討した。その結果、「長寿命核種の分離変換技術」、略称として「分離変換技術」という名称を用いることとした。

    【出典】
  1. 総合エネルギー調査会 原子力部会中間報告「高レベル放射性廃棄物処分事業の制度化のあり方」平成11年3月
  2. 原子力委員会 原子力バックエンド対策部会「長寿命核種の分離変換技術に関する研究開発の現状と今後の進め方」平成12年3月